Microsoft社提訴さる

米Microsoft社が司法省によって独禁法違反で提訴しました。OSと一緒にブラウザも抱き合わせ販売して、市場を不法に独占している、というのがその主張のようです。

しかし、これは遅すぎる、と思います。なんで今になって?という感じです。同じ主張でWindows95が発売になるときも捜査していました。このときはMicrosoftがブラウザを別売りのソフトとして販売することにして提訴まではいかなかったのです。

しかし、昨年の夏頃からなし崩し的にブラウザとOSを抱き合わせで販売していたのに、その時には司法省は何も言わなかったのです。

しかも、来年の夏頃発売される予定のWindows98ではブラウザもOSの一機能として同梱されますが、これについては司法省は「今回の提訴とは無関係」との意見を発表しています。なんだかおかしな話です。

そもそも、ブラウザがOSに同梱されることは、確かに市場独占に陥る可能性もあります。しかし、これまでのOSの進化を見る限り、それは不可避だと思います。

今までだって、Internet接続用ソフトは別売りで、それで儲けている会社もありましたが、Windows95では接続ソフトが同梱されていたため、儲けることが出来なくなりました。

また、ファイル操作用ソフトも売られていましたが、OSにその機能が統合されました。簡易ワープロや、簡易パソ通ソフト、なども現在ではOSの一機能として提供されています。OSの進化として、そういったソフトを取り込んでいくのが一つの道だったのだと思います。

ブラウザもしかり。それもある意味進化なのでしょう。必ずしも正しいとは言い切れないかも知れません。しかし、OSに統合された機能でも、未だに売り上げを上げているソフトがあります。パソコン通信をする人は、OS付属のものを使っている人はほとんどいませんし、簡易ワープロ、メールソフトもそうです。

OSに付いているものよりもより使いやすい、安定したソフトを作れば自然と消費者は付いてきます。車だってそうです。最初から付いている付属のオーディオ機能を別売りのものに取り替える人は少なくありませんから。

競合他社さんにはもっと頑張って欲しいですね。批判をするのも必要ですが、それ以上に自社のソフト開発に力を入れて欲しい。そう思います。