まとめて感想

読み終わった本が山積みだったので、まとめて書き出してみます。

香港領事 佐々淳行
連合赤軍「あさま山荘」事件 佐々淳行
どちらも元警察庁の幕僚長、佐々さんの本。「香港領事」は彼がまだ若かりし頃、外務省出向という身分で香港の日本領事館に勤務した約3年間の出来事を綴ったエッセイ風のもの。香港好きとしては題名だけで買ってしまいました(笑)。そこには僕の知らない時代の、まだまだ荒々しい世界の香港が描かれていて、非常におもしろかったです。

「あさま山荘」はつい最近映画化され大ヒット中だからみんな知っているでしょう。連合赤軍があさま山荘に立てこもったとき、指揮官としてどう戦い抜いたかというところを書いています。危機管理、という言葉の生みの親である佐々さんのリアルな筆致がぐいぐいと話の中に連れ込んでいきます。また自分が生まれる前の歴史を知るという意味でもとても良い本でした。

R.P.G 宮部みゆき
初めての文庫書き下ろしだそうで。途中で犯人は誰かわかっちゃうけど、なかなかおもしろい手法で書いています。でもちょっとあっさりしすぎているかな。

韓国財閥解体 佐桑徹
韓国の、通貨危機以降の財閥について主に主眼をおき、どのような過程で財閥が生まれ、そしていま解体されつつあるかをまとめた本。日本ではなかなか韓国の財閥について書物がないので、便利な本です。

ビジョナリーカンパニー ジェームズ・C・コリンズ/ジェリー・I・ポラス
言わずとしれた、経営学の世界では有名な一冊。ライバル達と差をつけ続けている超優良企業というのは、ライバル達と比べて何が優れているか、それは明確なビジョンを描き続けていることだ、と解きます。が、実はこれだけではだめで、平凡な企業が超優良企業に生まれ変わるには「ビジョナリーカンパニー2」を読まないと理解できません。ということで今読んでいるところです(^^;。

続・金融腐敗列島 再生 上下 高杉良
これまたかつて映画化された本の3部作の最後。1部目で主人公だった協立銀行の竹中を主人公に、97~98年頃の、公的資金導入される頃の銀行をモデルに描いた経済小説。読み始めたら止まらなくなって一気に読み終えてしまいました。これを読むと企業のミドルマネジメント層というのはしんどいな、と思います。