内田康夫作品のしては珍しく、3時間ほどかかって読了。浅見光彦が、秋田を舞台にした小説です。
今回は秋田県政が全面バックアップした第三セクター方式の建売住宅建築・販売会社の汚職が背景にある、2つの一見関連性のない「自殺」の調査から始まります。
昔から内田作品は登場人物に自分の意見を語らせることが多いのですが、特に最近の作品では社会派というか、社会の悪にもの申す、的な長いモノローグが多いのです。今回もそうで、浅見の口をして県政や県警のモラルハザードについて強い警告をならしています。
それをどうとらえるかは人それぞれですが、そういう意見の主張の仕方もありだな、と僕は思います。なかなか読み応えのある話でした。