NYC行きのフライトの最中、一気に読み切ってしまいました。長編小説なんだけど、読み出したら止められませんでした。おかげで4時間しか寝れなかった(笑)
香港返還というイベントを中心に、イギリス・中国・アメリカが綱を引き合うのですが、そこで日本人外交官がさらに東洋的な和の解決を図ろうとする物語。
租借期限が来たとはいえ、なぜ多大な投資を行った香港をイギリスはあっさり返したのか、という大いなる疑問から、物語はスタートします。
この本を読んで、確かにそれはおかしい、と思いました。確かにイギリスによる、アヘン戦争を発端にした、国際法を無視した植民地化・不平等条約であることには間違いないのですが、であればアジアの金融センターとなるほどの投資を行い続けたのも謎。最初から返すつもりが無かったから、投資し続けたんでしょう。
それなのにあっさり返したのは、何か裏があったのではないか?と勘ぐるのも分かります。
またこの綱引きの裏側には「コルトシルト家」という欧州金融資本を牛耳っている一族がいて、これが日本と中国を経済支配するため、香港を拠点したい、という筋書きが書かれています。これは「ロスチャイルド家」をもじったものであり、先の本『Amazon.co.jp: 本: ハゲタカが嗤った日―リップルウッド=新生銀行の「隠された真実」』と同様の見方で、ちょっと驚きました。こちらの小説の方が古いのですが、そういう見方をしている人はやはり少なくないんですね。
いわ
おかえりー。
たまたまですが、いま浅田次郎の「蒼穹の昴」読んでました。
こっちは香港が租借された当時の小説。長編ですがおもしろかった。
こーじ
むふ。まだ帰国してないんです。あと1日遊んできます。
「蒼穹の昴」も読んでみますね。