Amazon.co.jp:同じ釜の飯 ナショナル炊飯器は人口680万の香港でなぜ800万台売れたか: 本
香港大学日本語研究科の先生による著。炊飯器は一例で、内容は、松下電器と独占販売契約を結んだ、信興グループの創始者、蒙民偉が、どのようにして反日感情の残る戦後の香港で「安かろう悪かろう」の代名詞だった日本製品を、一大ブランドに仕立て上げたか、ということが書かれています。
香港が自由港だったおかげで、世界中から各社の新製品が集まり、ある種のテスト販売場となり、ココで売れたモノが世界でも売れる、というパターンを作りだしていたそうで。その中でも蒙民偉はユーザの視点に立って松下に対してガンガン要求を出して、製品改良させたそうです。
元々はいくつかの論文だったものを修正加筆しているため、章ごとに結構レベル感が違うんですが、ビジネス書というよりは蒙民偉の軌跡、として読むと良いかと思います。