『ウェブ進化論』読了

かなりのベストセラーになったこの本。今頃になって読んでみました。著者の梅田さんは、IT勉強会であるMakeITの中に、シリコンバレー在住時に知己を得た人が何人かいるので、昔から全く知らない人って感じがしてませんでした。その上、CNETで連載していたblog、『英語で読むITトレンド』もほぼ全ての記事を読んでいたため、本に書かれている内容も大体予想通り。

基本的にはCNETの連載で散発的に繰り返されたテーマを上手く昇華させ、かつCNETの読者のようなIT系・ギーク系な人ではなく、一般の人(=「こちら側」しか意識してなかった人)を対象に読みやすく書き換えたモノ、という印象です。もちろん、後者の「一般の人を対象」という部分が今回書籍として書き下ろされた意義として非常に大きいし、ベストセラーになったのも、こういう層が手にとって読んだから、なのじゃないかと思います。

それでもなお、梅田さんのいう「あちら側」と「こちら側」について、認識は出来ても肌感覚として実感出来る人は少ないのでは?と思います。そういう意味で、梅田さんが1975年生まれ以降の若手に期待、というのは分かります。僕は1974年生まれですが、生まれ年というよりは、社会に出るまでに浸かっていた環境、そして社会に出たときの仕事環境が、その上の世代とくっきり別れている感があって、その意味で僕はぎりぎり若手の方に入る、と、思いたい(笑)

やはり、学生時代までにインターネットや携帯電話を日常的に使い始めたという経験を持っているか否かが大きな分かれ目かと。エッジな技術について、考えすぎず、感覚で分かる・使える部分が大きいか小さいか、というのはWeb2.0の世界では大きな差が出るんじゃないかと思います。