『雲のむこう、約束の場所』鑑賞

我慢しきれず、観てしまいました…。勉強しなきゃいけないのに…。

今回主役の声に吉岡秀隆と萩原聖人を起用。いずれも新海監督とほぼ同世代。もちろん、僕もですが。

なんていうか、惹かれるんだけど反発したくなる、というのが感想。昭和を感じさせる絵と23世紀になっても実現しなさそうな超テクノロジーの組み合わせ、というのは、アニメ・マンガにありがちなパターンだしそれ自体は良いんですが。

ヒロイン、サユリがあまりにも純真無垢というか、明らかに男の視点から見た「あるべき女子」的な存在で、そこがどうも受け入れがたいところがありました。だから男には受けるだろうけど、男の気持ちを理解できる一部の女子にしか、これは受け止められないんじゃ無かろうかと思います。

だって、いくら女子中学生といえども、あんなに純真無垢なのはいないって、実際(笑)だからこそ空想、アニメだと言われたら確かにそれまでなのですが。あと僕の周りには毒っ気の強い女史が多いから余計にそう感じてしまうのかもしれません(^^;。にしても美化しすぎ。

絵はね、ホント良いんですよ。昭和の空気の中で生まれて、平成に育った世代(監督もまさにそう)にはたまらない。特に、2両編成の列車とか、教室の中のストーブとか、富山で育った僕はまさに描かれている世界を実体験してきたわけで。

またこれを新海監督1人ではないとはいえ、プロの使う専門的な道具ではなく、MacとAfterEffectなど、誰でも手に入れられる道具で作っちゃっているところも、すごいなと純粋に思います。

前作と比べ、新海監督自身インタビューで述べているとおり、最後に「出口」を用意しています。それがなかったらホント一部の人しか共感できないものになっていた可能性大。「出口」があるからこそ、それまでのストーリーがちゃんと生きて見えます。

それにしても監督、僕より1つ年上だけど、見た目若いなぁ。描かれている世界観を生み出した、ナイーブな感覚は外見でも分かりますね。

雲のむこう、約束の場所
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