『プラハの春』の作者、春江さんの新刊です。旬な都市、上海を舞台に、中国国内の少数民族の自立問題や環境汚染、そしてイスラム教原理派等を上手く使いながら一大国際政治サスペンスを描く手法はますます冴え渡っている感じです。
『プラハの春』シリーズとは全く関連はないのですが、今回も外交官は出てきます。脇役程度ですが。著者自身が元外交官なので、その視点を挿入するのは必須なんでしょう。
この作品も、史実と虚構が入り交じっていて、どこまでが本当の話なの?と思うくらい、良くできています。国際政治や中国の政治に興味がある方にはオススメです。
春江 一也
集英社インターナショナル (2007/04)
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