MBA Residential Program 2007 5日目

とうとう最終日。ホテルのクイーンズサイズの広々ベッドともとうとうお別れ(笑)

朝食とチェックアウトを済ませ、また8時半頃バスで出発。ちょっと眠かったのでバスの中はうとうと。そしたら昨日とは違う施設に到着でした。九龍半島まで戻ってきているみたいで、海の向こうに香港島がキレイに見えます。

到着したらすぐに気がつくのが、いくつかのアトラクション。明らかに高いところによじ登って何かするようなモノ…。やっぱりこういうのがありましたか…。

5つのアトラクションがあり、今日最初のエクササイズは、各チームがビジネスユニットとして、各アトラクションにて点数を稼ぐ(=売り上げを上げる)というもの。早速昨日の晩のWei Lingとの約束通り、ビジネスユニットのマネージャーに立候補。またビジネスユニットを取りまとめて全体の点数を最大化するため、CEOが必要とのことで、僕らのチームメンバーのDaveがCEOに。

各チーム毎に戦略を練って、アトラクション毎に点数を最大化する方法を考えます。僕らの担当は、地上5mほどの高さにある丸太、3m程を往復する、というもの。かなり怖そうです…。もちろん命綱はつけます。3mを無事往復できれば1ポイント。なのでチームメンバーでセキュリティ担当、点数記録担当、それから他のアトラクションのルール確認担当などを決めました。

その後CEOから招集がかかり、マネージャーミーティング。これがまた6人しかいないのに点数を最大化するためのリソース配分の意見がまとまらない!10分程話していたら、チームメンバーがいらいらしてきて僕らの指示を待たずにアトラクションをスタートさせてしまいました。あわてて結論がはっきり出ないまま、各人が各チームへ戻っていきました。

制限時間は2時間。なのでメンバーも待っていられないわけです。やり始めて、30分も立つとチームメンバー以外、つまり別のビジネスユニットから人を連れてきてアトラクションをやってもらわないと、点数が伸びません。そのため各チーム毎にマネージャーが人繰りに行きますが、どこも余裕が無く中々人手が借りれません。また度々CEOから招集がかかり、そのたびにまた人手の配分やアトラクションの難易度に応じたボトルネックの解消方法などを話します。

あちこちでミーティングをやり、人の貸し借りに四苦八苦したり、同じタスクに飽きてきた、もしくは疲れてきたメンバーの交代、それから他のビジネスユニットからの助っ人へのアトラクションのルール説明など、やるべきタスクが山積み、だけど上手くメンバーへ仕事の割り振りが出来なかったり、疲れたから休ませて、と言って逃げられたり…。まさにカオス状態になってしまい、自分のリーダーシップのあまりの出来なさに真剣に胃が痛くなり、かなり辛かったです。

2時間後、チームの点数はかろうじて目標を超えていたのですが、個人的にはまさに出来ないマネージャーであって、打ちのめされました。ランチもほとんど喉を通らず…。

どん底の気持ちのまま、ランチ後先に食堂を出て香港島を眺めていたら、他のビジネスユニットのマネージャーをやっていたドイツ人、Wolfgangが疲れた顔をして表れました。彼も同じようにカオス状態でチームメンバーをマネージ出来ず、辛かったと。僕だけじゃなかったんだ、と思うと少し救われました。

午後はまずはチームミーティング。メンバーレベル、ビジネスユニットレベル、コーポレートレベルでの、あるべき姿と改善点について話し合い。インストラクターからは「マネージャーが一番走り回って忙しくしていたけど、上手くタスクを回しきれなかったのはどうしてでしょう?」という問いかけ。上下間のコミュニケーションのまずさや、担当分けの段階で他のビジネスユニットから人を呼んでくることを想定せず、トレーナーのタスクが抜けていたりしていたのがまずかったのでは、とか、横のコミュニケーションも足りなかったよね、という意見が出てきました。

僕の個人的な至らなさよりも、もっと構造的な問題と捉えてどうそれを改善するか、というポジティブな話し合いで、すこしホットしました。密かにつるし上げにあったらどうしようと悩んでいたのですが…。

一通り意見をまとめ、またチーム毎に発表。どこのチームも似たような改善が出てきていました。もちろん、リーダーが優秀でグイグイメンバーを引っ張っているところもあり。僕の場合、上手くいかなかったとはいえ、失敗から学ぶこともまた重要。落ち込んでないでこれから頑張ればいいじゃないか、とメンバーからも励まして貰いました。良いメンバーに恵まれたなという思いと、褒めて伸ばす欧米風な励ましだなぁという思いの半々でしたが。

ともかく、残るエクササイズは一つ。4m程の壁をよじ登る、という、単純明快なエクササイズでした。チーム毎に上る順番を決めていきます。最初と最後が肝心で、最初の人は上からの助け無しに、上に上る必要があります。もちろん、下でメンバーが持ち上げるのですが、肩に乗ってもギリギリ手が届く、という距離だったりします。

また最後の1名も、下から持ち上げるメンバーがいなくなるため、最後から2番目の人は壁を上がり切らずぶら下がり、それをハシゴ代わりに最後の人がよじ上がる、という方法をとらなければなりません。

体重や身軽さなどを考慮して順番決め。我々は極端に重い人や背の低い人がいなかったため、模範的なチームとして上れました。が、他のチームでは172kg!という巨漢もおり、かなり大変そうでした…。

最後のチームが終わった後、インストラクターから「一人足りないぞ!」との声。うそ、誰が抜けてるの??と思ったら、教授の事でした。「Stephen! Stephen!」とコールがかかり、教授も上る事に。次は副学部長の「Chris! Chris!」コールで上るハメに(笑)さらにはMBA Officeの女の子も「Angela! Angela!」。上らされてしまいました。

これで全エクササイズ終了。達成感とクラスメートとの一体感があり、非常に良い授業でした。一生忘れられない思い出になるでしょう。全員で記念撮影をして、その後早速クラスと担当教授2名の評価シートの記入。こういうのは日本の大学と違いますね。授業終了後すぐに評価させる、というのはなかなか良いシステムだと思います。

この記入を終えて、「MBA Residential Program 2007」終了。お疲れ様でしたー。荷物をまとめてバスに乗り、大学まで連れて行って貰います。隣に座ったのがタイから来ていたPie。日本人の英語にしては非常に聞き取りやすくて上手いね、等と褒められてみたり。日本人の英語はカタカナ英語の人が多くて聞き取りにくいらしいです。なるほどねー。

そんな話をしながら、1時間あまりで大学到着。疲れたけどお腹も減ったし、どうしよう、と思いながら寮に向かっていたら、Jonが飯行かない?と誘ってくれたので、乗ることにしました。1時間後の18時15分に寮の前で集合。

自分のフロアに行ったらまだ誰もシャワーを使っていません。シャワーブースは2つしかないので、さっさと入ることに。そして溜まっていたメールの整理をしていたらあっという間に時間。

下に降りるとフィリピンから来ているAddiとシンガポール出身のJing、そしてWei Lingが。Jonが来たところで出発。坑口でご飯を食べることになり、坑口に住んでいるイタリア人Stefano、ドイツ人Wolfgang、香港人Kyle、そしてイギリス出身のWillと彼の奥さんと合流。9名で中華を食べました。

壁よじ上りエクササイズの時、女の子のおしりを誰かがむぎゅっとつかんでたぞ、とかそういう話も出たり、午前中のエクササイズにて効率的に全体最適化を図るには、なんてMBAらしい話をしたり。1時間ほどのディナーでした。

流石に疲れたのでこれで解散。一応食事中もそこそこビール飲んだし。で、寮組は大学まで戻ってきて、Addiの提案で大学内のバーで飲むことに。大学内にバーがあるとは知りませんでした。1杯だけ、と言われたのでついついついて行ってしまいました(^^;。

大学のバーとは思えないほど良い感じのバーで、値段も安い!ビールがHK$38。ついつい2本頼み、Wei Lingが飲みきれないというのでほぼ1本追加で貰ってしまい、ほろ酔いかげん。テラスで飲みながら色々語り、1時半頃部屋に戻りました。長い一日だったなー。