広州日帰り旅行

本日は朝7時50分に学校の正門前に集合し、広州にあるトヨタ工場の見学に行ってきました。片道3時間の道のりです。

最初に訪れたのは、中山大学岭南(大学)学院MBA教育中心。以前うちの大学に訪問してくれた、中山大学のMBAの学生達が、今回のトヨタ工場の見学のアレンジをしてくれたのでした。なのでまずは表敬訪問です。

中山大学は孫文が創始者で、孫文の名前(日本では孫文で知られていますが中国では孫中山として有名です)から大学の名前になっています。

中山大学 - Wikipedia

一緒に来ている香港人John曰く、華南地域のトップ校であり、特に医学部が有名だとか。孫文が創始者であるならそれも納得です。

ちなみにWikiにもありますが、中山という名は日本留学時に、近くの中山邸宅の字が気に入ってつけたとのこと。中国では孫文を中国革命の父としているため、大学の名前だけではなく、中国ではあちこちに「中山」がついた地名や道の名前があります。中国共産党が革命の父から名を貰ってつけた地名等が、日本に由来するというのは皮肉というかなんというか。

孫文 - Wikipedia

中山大学はひろーいキャンパスを持っていて、これぞ大学、という感じ。煉瓦造りの古い建物もあり、アカデミックな雰囲気を醸し出しています。

MBA用の校舎の前で、中山大学の学生達とご対面。軽く自己紹介などしてからみんなで写真をぱちり。

それから学内にあるレストランでお昼です。既に12時近くだったので。40分ほどで食事を終え、トヨタ工場へ。ここでハプニングが。トヨタ工場へ行く手配をしていたバスの運転手、ホンダ工場に行くと聞いていたらしく、トヨタ工場の場所は知らないとのこと...。15分ほど、アレンジしてくれた中山大学の学生があちこちに電話して、なんとか場所を把握して、出発することが出来ました。

バスに揺られて1時間。周り一面何もないところにドーンと工場が現れます。それが広州トヨタ工場。中国企業と共同出資となっています。

見学者用にトヨタ工場から説明員の女の子が1人つきました。そしておもむろに普通話で解説を始め...普通話出来ない人もいるので英語でお願いしたら、普通話か日本語しか出来ないとのこと!仕方ないのでクラスメートや中山大学の学生が通訳を買って出てくれて、個別に普通話出来ない学生に通訳してくれました。僕は日本語で解説してもらえればそれで良かったのですが(笑)

トヨタ工場というと、大学時代に読んだ『自動車絶望工場』を思い出し、相当厳しいのかと思ってました。が、結構皆さんのんびりというか、きびきびやっている感じは無かったです。アンドンコードが引っ張られることも無かったし。それでも手際は良かったですが。

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あっさり30分ほどで所定の見学コースを歩いておしまい。ちょっと拍子抜けです。管理部門の人とかと会議室で色々聴けるのかと思ってました。残念。

日本ではトヨタだけじゃなくマツダなどでも複数車種を単一ラインで流して製造することが出来るようになっているハズですが、こちらではカムリのみの単一生産。市場におけるトヨタのプレセンスが上がってきたら他車種も検討するんでしょうか。生産ラインを注意深く見ていると、一応複数車種対応できるようになっているようでしたが。また現在の工場の裏に同じくらいの用地を第二工場として既に確保もしているようです。

一通り回ってから、説明員に「你说日本语吗?」と聞いてみたら、「我说」と言われたので「我是日本人」と言ってみました(笑)そしたら「日本人の方ですか」としっかり日本語で返してくれました。今日で最後の仕事なんですよ、というので見学コースはクローズか?と思ったけどそうではなく、彼女は退職して京都大学に留学するそうで。すごい。ちなみにとても可愛い子で、BenやEdgarがトヨタを後にした後も「彼女に会えただけでも来た甲斐があった」としみじみ言っていました(笑)

さて、トヨタを後にして、また中山大学へ戻ってきました。ここで学内の案内をして貰いました。一部メンバーは買い物優先とのことでタクシーに乗って街中へ出て行きましたが...。

一通り学内案内してもらって、17時半頃お別れ。僕らはまたバスに乗って、珠江沿いにあるレストランにて夕飯。たらふく食べてHK$85/人で済みました。やっぱり物価は安いですね、こちらは。

またバスに乗って3時間の旅。22時半に帰ってきました。14時間半の旅のうち、8時間ほどがバスの中という、結構疲れる旅ではありましたが、トータルでは中々楽しめました。