不便なニッポン

ふれあい祭仲間のもちださんのblogでも、彼が帰国する度に日本の駄目さを書かれていますが、僕も今回は思うところがあったのでつらつらと書いてみます。

今回の帰国は、香港の寮生活をいったん終了させてきたので、スーツケース1つと、それ以外にバッグ2つをカートにくくりつけて、両手でごろごろカートを転がす状態で東京や実家までの移動を行いました。

そしたらとにかくあちこちに階段があって、そのたびに大変な苦労をさせられます。スロープがないところが圧倒的なのです。公共機関においてはエスカレータやエレベータも、ホームの端っこだったりして非常に不便なところにしかなかったり。一人で行動できない人は街を出歩くな、と言われている感じがしました。車いすに乗っている方やベビーカーを押しているお母さん方はいつも苦労しているんだなと実感。

次に不便だと思うのは電車に乗っている時の携帯電話のマナーの強要。常に携帯してどこでもでれるからこそ「携帯」電話なのに、電車の中で利用を控えるよう強要されるのは納得いきません。

元々この「マナー」は、携帯電話だと声が大きくなりがちで周りの迷惑になる、とか、ペースメーカーなどに影響を及ぼす可能性がある、ということで出てきたマナー。でも普通にしゃべっている人々の方がうるさいケースなど多々あるし、ペースメーカーなどへの影響についてもどのくらい本当に影響があるのか、疑わしいところもあります。

日本以外の国で、電車の中で携帯電話を使わせないマナーを押しつける国を僕は知りません。少なくとも僕の訪れたことのある国(香港、中国、アメリカ、フランス、イギリス等)では普通に皆使っていました。

どうしてもマナーを、というのであれば、女性専用列車のように、携帯電話を使っても良い車両と駄目な車両を分けるなど、方法はあると思うのですが。一律駄目、というのはいかがなものかと思います。

それ以外にも色々思うところはあるのですが、夏休み期間に一時帰国したMBA留学した友人のblogなどを読んでいると、どうも皆さん日本の快適さが本当に素晴らしい、という感想が多いです。特にアメリカに行っていた方々。アメリカに比べると確かに日本は快適なのかもしれません。

が、僕は東京に勝るとも劣らないほど快適な街に住んでいたので、どうしてもアラのほうが目立ってしまいます。香港好き、というバイアスも否定しませんが、それでも東京が特別快適だとは思いません。むしろ何をするにもお金がかかり、しかも物価が高くて、何をするにしても損している気分になってしまいます。

香港だと居住費は異常に高いですが、例えば食費だと500円出せば美味しいものがおなかいっぱい食べられます。日本でも500円で食べられるものはありますが、丼物か、立ち食いそばか、コンビニ弁当と、それほど美味しいとは思えないし、選択肢も香港に比べれば非常に限られていると思います。

まぁ日本も悪いところばかりではないと思うのですが、かならずしも母国が生きていくのに最適な場所なわけでもないんだなぁと最近は思っています。