『ベイジン 上下』読了

ハゲタカ』シリーズで一躍有名になった真山仁さんの最新作です。

前作『マグマ』では地熱発電をテーマに取り上げましたが、今回は原子力発電。それも中国で世界最大級の原発の運転開始を、北京オリンピックの開催日にあわせる、という背景で物語が進行します。

これまでと違って今回は経済的な話はほとんど出ず、ひたすら政治的な駆け引き、特に中国共産党内の腐敗とそれを正そうとする中紀委のと確執が描かれています。非常にリアルに描かれていて、北京に行くのが怖くなるほどでした。

とはいえ、やはりそこは真山節。主人公達の熱い思いが最後には炸裂。結末は「そこで終わるの?!」という感じではありましたが、最後まで面白く読めました。

元々は週刊誌に連載していたようですが、本になるときに最新の北京オリンピック事情を反映させていて、そのディティールもリアルさを演出しています。

ベイジン〈上〉
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真山 仁
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ベイジン〈下〉
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