決して一枚岩ではない国、中国

香港にいる時から考えていたのですが、日本人が思うほど中国という国は1つの国としてくくられるような国ではない気がしています。

外から見ると中国は1つの国であり、思い浮かべるのが北京・上海のような大都会や、杭州のような史跡の多い、4000年の歴史を持つ国という印象があります。

しかし実際に中国人達と接してみて感じるのは、各省の緩やかな連合体が中国という国の正体なのではないかということ。敢えて言えばEUとUSの間のような感じで、中国の各省はEU各国よりも結びつきは強く、USの連邦制よりも緩やかな感じです。

中央政府(共産党)が求心力を作りつつも、各省がそれぞれ自分勝手に(?)遠心力を作っていて、決して一言で中国とくくれないなと。各省毎に異なる言葉、文化、民族がいて、それぞれがそれぞれのコトをそれほどよく知っているわけでもないのです。また各省による中央政府に対する面従腹背というのもあります。

オリンピックは大中国として求心力を発揮する格好の目標だったのだと思います。そしてそれは見事に成功したと言えるでしょう。今でもオリンピックの映像を使いまくったCMが街中に溢れているのはご愛敬、という感じではありますが。

この国のことをよく理解したいのであれば、北京や上海だけを見て判断するのではなく、各省を見て回らないと駄目だろうなと思いました。