昨日の話なのですが、ふと思い立って天安門広場と故宮を見てきました。
地下鉄で前門で降りたら、そこは毛主席記念館。『地球の歩き方』によれば火曜の午後も14時から参観が可能、とあったのですが、現在は午前中の参観のみとなっていて見れませんでした。
記念館には何があるかというと、毛沢東の遺体が地下一階に安置されているのです。昔読んだ『龍の契り』の中にそのことが書いてあって、一度見てみたいと思っていたのでした。また今度来てみようと思います。
それにしてもこの建物の大きさには驚くばかり。一人の人間を祀るためにここまでするか、という感じです。もちろん、秦始皇帝やクフ王のプラミッドなど、その手の安置所は世界各地にあるわけですが、毛沢東に関して言えばわずか30年ほど前に死去した人物。しかも本人の遺言や生前に建設が始まったわけではなく、あくまで毛沢東の死後国家主席を引き継いだ華国鋒が建議し、作らせたもの。
近現代ではこの手の廟はレーニン廟など、共産主義国家の初代主席等がほとんどのようです。『マオ―誰も知らなかった毛沢東』を読んだ後だから余計にですが、毛沢東のためになんでこんなものを作って未来永劫奉るのか、理解できません。
そんなことを思いながら、天安門広場を歩いていました。20年ほど前にはここで北京大学の学生を先頭に100万人のデモがあったことも思い起こしながら。中国共産党としては、毛沢東を全否定してしまうとそもそも共産党の存在自体が瑕疵があることを認めることになり、自身の存在否定に繋がるため、出来ないのでしょう。いつになったらこの国の人々は本当の意味で自由を手に入れられるのか...。
奇しくも天安門には『世界人民大団結万歳』と掲げられています。世界征服がこそが毛沢東の真の野望だった可能性が高く、それを踏まえた上でこのスローガンを見ると、非常に考えさせられます。
天安門をくぐると、そこは故宮です。せっかくここまで来たのだから、と入ってみることにしました。入場券は学割で買えるかと思ったのですが、「不含研究生」とありました。Masterの学生は不可なのです。残念。通常料金は60元でした。
中はとてつもなく広いです。よくもまぁ北京のど真ん中にこんなでかい宮殿を残したな、という感じです。文化大革命の間も壊されることなく残ったのが奇跡のように感じます。
もう一つ驚いたのは、平日の昼間なのに中国人観光客の多いこと!いったいどこから来たんですか、という感じです。
とにかく広くて、途中にあるというスターバックスで一休みしようと思っていたのに、気がついたら北側の入り口まで来てしまいました...。あれ?と思って帰って来て調べたら、昨年故宮側の方針変更に伴い撤退したとのこと...。
歩き疲れたのですが、北側の景山公園の辺りは何もありません。しょうがないので王府井まで歩いて、そこでお茶してから帰ろうと歩き始めました。が、これが30分くらいかかり、お茶する元気もなくなったので、地下鉄で帰ってきてしまいました。
あー疲れた。