北京大学の授業に関しては、初期に相当不満を述べましたが、結局我が香港科技大学の質の高さを実感したという意味で、良い経験になったかと(笑)
IMBAに関してはまだまだ発展途上のMBAコースであり、クラスの質に重点を置くなら欧米の学校に行った方が良い、と思います。これは交換留学だけではなく、Full-Timeでの入学を考えている方々にも同じ事。あ、中国以外のアジアなら質も高いと思いますが。
具体的に言うと、2008年秋学期の北京大学光华学院IMBAコースはCore Courseが9つ、Elective Courseが8つ、計17コースしかありませんでした。先日光华のMBA Officeを訪れて伝えた時、職員もそれまで気づいてなかったようですが、僕のような2年生の交換留学生にとってはCore Courseは自校で取得しているので不要なわけです。なので実質8つのコースから選ぶという、かなり少ない選択肢になってしまいます。
ちなみにFMBAと呼ばれる、普通話で行われるElective Courseは2倍から3倍ほどの選択肢が用意されています。普通話が出来る方なら、こちらのコースを選ぶことをおすすめします。Full-Timeの学生として入学される場合も、普通話が出来るならFMBAを強くオススメします。
授業については、中国人教授の授業はレクチャースタイルで、まるで学部時代の授業のようです。またシラバスに変更があってもアップデートせず、授業中に口頭で説明しておしまいです。シラバス頼りにしているとしっぺ返しをくらいます。
中国人の学生達は概して寡黙です(僕も人のことは言えませんが…)。また英語が流ちょうでない人の方が多いです。正直よくこれで通ったな、と思うくらい。小耳に挟んだところによると、光华MBAの中国人学生の半数はコネ入学とか…。中国だけにさもありなん、という感じもしますが。
クラス外のアクティビティとして、Guanghua International Student Association(略してGISA)という組織が学生側にあり、GISAが交換留学生に対しBuddyをアサインし、北京での生活や北京大学での生活について色々助けてくれます。しかしこれもBuddy依存というか、Buddyが忙しくてなかなか会って貰えない、という交換留学生が多かったです。GISAからアサインされる学生達が概して2年生で就活、修論と忙しいわけで、仕方がないのですが。
そうそう、修論といえば、基本的に中国のMBAはどこでも修論必須です。上海のCEIBSを除いて。これは中国教育省の指示により、修士号には修論が必須とされているようで、MBAといえども修士号の一つであり、必須となっているようです。
上海交通大学など、一部の大学では同じ内容の修論を英文・中文両方提出する必要があったりするので、Full-Timeで入学を考えている方は要注意です。
GISAに戻りますが、GISA主催でのイベントは思ったより少なかったです。Welcome PartyとCompany Visit、そしてFarewell Partyのみ。もうちょっと色々やってもらえると、光华のFull-Timeの学生達ともっと交流が図れたと思うのですが、上記の通り忙しい2年生達はそこまで手が回らない、というところでしょう。
なのでFull-Timeの学生で仲良くなったのは日本人のみ。あとはMBAではなくMaster in FinanceのFull-Timeの学生さんとはなぜか清華大学の友達の飲み会で知り合ったりしましたが。とにかくMBAのFull-Timeの学生との交流がほとんど無かったのが残念です。
MBA Officeについては、英語が話せないスタッフが多いです。これはうちのMBA OfficeのJoyceもびっくりしていましたが…。交換留学生を受け入れる担当部署のスタッフはもちろん問題ないのですが、他の担当の方々はそうもいかず。
Career Serviceも、英語が出来る職員は少ないようです。交換留学生も北京大学光华のCareer Serviceを利用可能ですが、北京大学にRecruitment Talkに来る企業群は、事前の告知が全て英語であっても大概Recruitment Talk中は全て普通話で行われます。基本的に北京大学光华の中国人を採用したいのであって、交換留学生達のことは考えていないのでしょう。
ちょっとダメ出しが多くなってしまいましたが、とにかく北京大学光华学院IMBAコースを入学、もしくは交換留学先として考えるのであれば、アカデミックな部分はある程度割り切って、むしろそこで培う中国の未来のエリート達とのネットワーク等に力を入れるべきでしょう。IMBAのコースに通っている方々でも、北京語言大学等で毎日普通話を勉強されている方もいますので、語学習得も含めて北京大学留学、というのは良いかと思います。
交換留学生に関して言うと、欧米から来た人たちは授業の質についてはこんなもんかと割り切っていて、むしろ北京ライフを楽しむ、とか、北京を拠点にして中国各地を旅して回る人が圧倒的に多いです。
それこそ授業そっちのけで毎週末長距離列車を使って方々を旅している人が多かったです。欧米人には北京に住む事自体これが最初で最後、北京以外の各都市を見て回る事なんて多分この先一生無いのでしょう。なので、見聞を広げるために旅行に出るという選択肢は十分魅力的だと思います。
僕の場合、交換留学後もまだ香港にいますし、その後日本に帰ったとしても、中国奥地へ旅行するチャンスはまだまだいくらでもあると思っていたので、今回の交換留学中は天津以外はどこにも行かず、語学に集中していました。