三日目になると少しだれてくるかなと思いましたがさにあらず。参加者みんな意欲的です。今日は政府の役割、というテーマから始まりました。社会起業家という視点から見ると政府の役割というのも非常に重要な要素になります。ゲストスピーカーは香港政庁勤務のHorace Yuenで、2008年北京オリンピックのEquestrian Administrative Teamのトップを勤めた方。
香港でオリンピック?と思う人もいるかもしれませんが、馬術関連競技に関しては香港で行われたのです。通常オリンピックの準備は、前回のオリンピックが終わった直後にはスタートするものであり、少なくとも4年の準備期間があるそうです。
しかし香港で馬術関連競技を行うことに決まったのがオリンピックから2年前。通常の準備期間の半分の期間だったので非常に大変だったけど、他のどのオリンピックと比べても遜色ないほど上手く運営が出来た、と誇っておられました。
また面白いことに、運営する機関は実は一企業だそうです。といっても株主は北京オリンピック運営委員会とのことなので、一般の営利企業とはちょっと違いますが。いわゆるLLP形式で企業を作って運営を行ったようです。
香港でのオリンピックに関しては2,300名ほどのボランティアの協力を得たそうですが、これまた面白いことに52%が成人、つまり企業で働いている人(及び求職中、退職された方も若干含む)が多く参加されたとのことで、これは他では見られない現象だったようです。通常は大学生ボランティアが主体になるそうです。
深圳の政府機関に招かれて講演をした時も先方にビックリされて、同じ中国人なのになぜそんなに違いが出るのか、と問われたそうですが、彼は「Heart」が違う、と答えたそうです。
香港人は拝金主義者が多いのは事実です。が、だからといってお金だけで動くわけでもありません。実際ボランティアは日本以上に活発で、週末になると街の至る所で募金活動が行われていたり、中国の貧しい地域に行って植林や学校建設に汗を流す香港人も少なくないのです。意外に思われますが。
お昼は今日はパンと飲み物を持って香港公園に行きました。研修場所から10分もかからないので、青空の下で食べてリフレッシュしましょう、ということで。
食べ終わった後も時間があったのでみんなで香港公園散策。僕もここに来るのはこれで3回目で、そんなにじっくり見て回ったことはありませんでした。
香港公園の真ん中辺りに、人の顔の彫像がいくつか並んでいました。特に若い女性の彫像が多く、なんだろう?と思ったら…SARS禍に貢献し、命を落としたお医者さん、看護士達でした。香港公園にこのような鎮魂の場所があるとは知りませんでした。静かで心が安まる場所にあるので、興味がある方は是非一度訪れてみて下さい。
さて、午後はリーダーシップと多様性について。The GIFTのCEO、Chandran Nairが講師となって、アジアにおけるリーダーシップの重要性、英語の重要性、そして日本のトイレについて(笑)講義がありました。実は昨年のSpring SemesterのElective Courseの一つに『Managing in Asia』があり、その時にゲストスピーカーでChandranが来てほぼ同じ内容のスピーチをしたのですが、その時も日本のトイレのすばらしさを語っていました。多機能で清潔で素晴らしい、日本はトイレをもっと中国に輸出すべきだと。
それからインドという国についての説明があって、本日は終了。17時終了予定が、結局18時まで。結構疲れました。観たい映画があったので油麻地に寄って観ていこうと行ってみたのですが、映画館が見つからず断念。部屋に帰って翌日の予習などをして大人しく寝ました。