星野博美さんの初エッセイ集です。実は単行本で既読なのですが、日本に置いてきたこともあり、文庫本を買って読んでみました。
かなり前に読んだので結構忘れていましたが、初めて読んだ後から今までの間に行ったことのある場所も含まれており、改めて楽しく読み進めました。
が、『転がる香港に苔は生えない』に比べると、何度でも読み返そうとは思わなかったのです。なんでだろう?と考えてみたのですが、それはこの本が華南地域の海岸線を北上していく旅行記であり、一期一会を繰り返していくからだろうな、ということ。
『転がる香港に苔は生えない』の場合は香港の中国回帰1年前から1年弱、香港に住み続けたいわば定点観測。一期一会の出会いも書かれていますが、定住始めた時から回帰までの間に頻繁に出てくる友人達との会話や喧嘩や成長の過程が見られるのが、読む側の気持ちを惹きつけるのだろうなと思いました。
だから『謝々!チャイニーズ』がダメ、ということは全然無いのです。こちらはこちらで、チョット前の、経済開放後の熱気に冒された中国人達を知るには良い本です。今の中国人達とはちょっと違うかもしれませんが。
謝々(シエシエ)!チャイニーズ (文春文庫)
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星野 博美
文藝春秋
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