『罪と音楽』読了

小室哲哉著の、自伝です。読んでいて、音楽に対してそんな風に考えていたのか、と、納得するところもあるし、意外だった点もあります。

昔から僕は彼は偉大なマーケッターだと言っていたんですが、本人自身そこはやっぱりしっかり認識して曲作りをしていたこともわかりました。

それが音楽的に良いのか悪いのかは別にして、『売れる音楽』を書くというのは大衆音楽家には必須。なぜならば音楽の売り上げには彼らの生活だけじゃなくて、レコード会社や小売店なども関わってくるから。宇多田ヒカルもblogの中でそのことに触れていました。タブーみたいになっていて表だって言う人は少ないけど。

アマチュアだったら好きな曲を書き、好きな人にだけ聞いて貰えればいい、と言えるでしょうが、プロはそうはいかないところがジレンマでしょう。

だからといって彼の行ったことが正当化されるわけではありません。でも、彼の各曲、特に他の歌い手さんに提供している曲は非常に良いものがあるので、復帰後の作品に期待しているのも正直なところ。

罪と音楽
罪と音楽
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小室 哲哉
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