シンガポール人クラスメートのVictorがシンガポール勤務となり、今週末に香港を離れる、というので急遽お別れディナー。
直前の連絡だったのと、先週彼の誕生日パーティがあって10人以上集まっていたため、今日はこじんまりと。中国人Graceとアメリカ人Daveと僕で、銅鑼灣の大排檔に行ってきました。
香港人が一人もいなかったためか、今日は香港・香港人への非難が…(^^;。Victorからすると、「世界で最も進んでいると香港人が信じている金融システム」はシンガポールよりもはっきり劣るそうです。また仕事のやり方でも、多くの香港人は視野が狭く身内で固まりがち、MBAのクラスメートと傾向が似ている、と嘆いていました。
そのまま今後の香港と上海の金融センターとしての棲み分け論になり、Daveだけが香港擁護派で、僕を含め3人とも将来的には上海が香港に取って代わって金融センターとなり、香港は華南地域のリージョナル金融センター、上海のバックアップになるだろうと予測。
理由としては、香港が現在独自性と上海に対する優位性を保っていられるのは中国政府がそれを容認しているからであり、またそれは台湾統合に向けた試金石として香港を利用しているから。その段階が過ぎれば可及的速やかに上海へそのポジションを引き渡すように動くだろう、ということです。
そんなことが可能なのか?というと、可能と答えられます。香港は「港人治港」とされていますが、英国両時代にはイギリス政府、現在は中国政府による強い影響下にあります。香港特別行政区行政長官(日本で言うところの首相)も、立法府(議会)の過半数以上の議員も、中国政府の意向を受けた人物が任命される仕組み。中国政府が号令をかけたら逆らえないのが実情です。
香港好きの僕でも、将来の香港については必ずしも現在のポジションを保持し続けることが出来ない、という意見で、Daveには悪いけど肩入れできず。
きわめて香港らしい、大排檔の片隅でこんな議論を交わし、Victorとしばしの別れをしてきました。同じアジアにいるのでまたすぐにどこかで再会できるだろう、と握手して。