大学院留学事情

今宵はHKUST MBAの日本人卒業生、高松さんより、某A社の取材依頼を頂いたので、中環のスターバックスにてインタビューを受けてきました。

趣旨は、A社が毎年発刊している海外大学院に関する本の中に、今年は香港の大学院事情を特集として載せるべく取材中で、香港の大学院と言えば香港科技大学MBA、ということで是非話を聞かせて欲しい、とのことでした。

1時間半ほど、Why MBA? Why HKUST?、という懐かしい質問(MBAの出願で必ず聞かれる典型的な質問)から、北京大学留学の話、そして卒業後のキャリアの話などを話してきました。

香港科技大学MBAで学んだことで一番特徴的なことは?という質問で、自然に僕の口から出てきたのは、「本質的なコミュニケーション能力を培ったこと」ということでした。

日本のようなハイコンテクストな文化の中で日本人だけを相手にしていると、「暗黙の了解」の領域が広く、また聞き手が話しての言わんとすることを汲んでくれようとする傾向が強いため、話し手が「言いたいことを言う」だけでも話が大概通じます。

が、育った国も環境も文化も言語も、そして世代も違うクラスメート達と授業やグループワークの中で意志決定を行っていくためには「相手が理解できるように言う」ということが何よりも肝要。これ、出来るつもりになっている日本人は非常に多いですが、それは日本人相手だからだと僕は断言できます。

またもう一点、「知識として知っていること」と「体験して腑に落ちる」ことは似て非なる事である、ということも留学中に何度も感じたことでした。上記の本質的なコミュニケーション能力なんてまさにそう。わかっていたつもりでも、実際には頭でわかっているとおりには意思疎通が出来ないモノです。

学問的な部分、授業の質等ではワールドワイドMBAランキングには出てこないような日本のMBAでも特別劣っているとは思わないし、良質な日本語の教材もいっぱいあります。が、上記2点はやっぱり留学したからこそ「体験」し、学べたことだと、インタビューを通じて改めて自覚しました。

インタビューの後はクラスメートのHeewonと会って二人で夕飯。場所は『天與地龍門酒莊 Heaven on Earth Bar & Restaurant』。

フュージョン料理を食べながら社内のコミュニケーションのあり方や、僕の深圳での経験などを話してながら2時間半ほどの夕飯タイムでした。