中国系アメリカ人ので、the Wall Street JournalのレポーターであったLeslie Changによる、中国華南地域、特に東莞を中心とした工場で働くワーカー達の生の声をまとめたレポ。
Alexandra Harneyの『China Price』にも似ていますが、中華系の著者だけにAlexandra以上にワーカーの女の子たちの間に入り込んでいます。
これを読むと数年前の東莞を中心としたワーカーさん達の生活や出稼ぎに来る彼女達の考えがよくわかります。但しこれはこのレポの中でも触れられていますが、満足な教育が受けられずに出稼ぎに出てきた女の子達だけに当てはまるのではなく、実は高等教育を受けた中国人達でさえ、共感する思考回路のようです。
また以前書いたような、先進国の指標で今の中国を測ることの無意味さもよくわかると思います。
日本語訳も出ているので、中国華南地域の製造業に興味がある人は是非読んでみて下さい。
また著者のお父様は香港科技大学の教授とのこと!こんなところでHKUSTの名前を見るとは思いませんでした。
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