来料加工の独資化はまだまだこれから

昨日は深圳商工会の製造分科会が行われました。副会長を拝命している上、毎回分科会内で行っているミニセミナーの担当者でもあるので、仕事が忙しいとはいえ、しっかり参加。

今回はJETRO広州の芳井様を招いて、ここ数年華南地域でホットな話題、『来料加工の独資化』についてお話頂きました。

芳井様自身がミニセミナーの講師でありゲストスピーカーなのですが、さらに芳井様が東莞にて独資化を進めていらっしゃる日系企業の総経理をゲストとして呼んで下さり、現在進行形の体験談を話して下さいました。

聞いてみると、来料加工廠を独資転換する際に受けられる優遇措置というのがあるのですが(主に税務面で)、この工場は優遇措置を受ける条件を3つくらいやぶっていて、普通に考えたら優遇措置は受けられない状況。しかし粘り強い交渉で、なんとか優遇措置を受けて独資化を進めていらっしゃるとのこと。

中国政府及び広東省としては単純加工・労働集約的な工場が多い来料加工廠はなるべく減らし、高付加価値製品を生み出してくれる独資企業を増やしたい意向。

とはいえ、まだ数千社ある来料加工廠を一気に独資化、というのはまず無理。さらに優遇措置が無ければ独資化せずに来料加工廠→廃業、もしくは別の地域・国へ移転、という選択肢を企業が取りかねません。そうなると市政府や鎮政府としては税収の落ち込みに繋がるので、交渉次第で企業側に有利な条件を飲んでくれる可能性がまだ残されているようです。

独資化に興味があって細かい話、相談をしたい方はJETRO広州へ問い合わせてみて下さい。

ところで製造分科会に限らず、商工会の役員は大概が大企業、もしくは深圳で長く操業している企業の総経理・董事長(社長クラス)の人ばかり。

そんな中、一回り以上年下の、中小企業の一介のセールスマンが副会長を勤めさせて頂いているのは本当にいいのかなと思いつつ、折角他薦頂いたので、可能な限り貢献すべく、誠意努力中です。うちの会社的には商工会関連で時間取られすぎ、と思われているふしもありますが…。