『iPadショック』読了

小飼弾氏のblogにあったので買って読んでみました。

正直iPadは大きいiPhoneくらいにしか思っていなかったのですが、読み進めていて考えを改めました。

ITに強い人はよくスペック(技術仕様)を見て判断しがちですが、僕もその罠にはまっていたみたい。実はiPhoneだってスペックで言ったら同時代に出ているAndroidケイタイや日本のガラケーと同じか、それ以下だったりするのに、iPhoneは本当に使いやすいのです。

そこには徹底的に「使い心地」を作り込んでいるから。Appleの流儀で、ですが。一部の人は、Appleの押しつけがましい流儀がキライでiPhoneもMacもキライという人もいますが、それはマーケット全体で見ればごく一部で、圧倒的大多数はそれも含めて気に入っています。

ここで思い出したのは、90年代後半のMicrosoftのOSの方向性に関する戦略。「Experience」を重要視する、というもの。その結果生まれたのがWindows XPな訳ですが、当時は「経験?それを重要視してどうなるの?」くらいに考えていました。

でも今考えたら、「User Experience」というのはすなわち使い心地に通じるわけで、Microsoftの戦略はおかしくなかったのです。実装面でAppleに遅れを取っていますが。

この本を読んで非常にiPadが欲しくなりました。でもiPad2が今年出るだろうから、それまでは我慢です。

iPadショック iPhoneが切り拓き、iPadが育てる新しいビジネス
林 信行
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