なんのための自粛?

今回一時帰国して、東日本大震災(というのが今や正式名称らしいですね)の傷跡に少しだけ、触れてきました。

地震の被害も甚大だけど、それ以上に世界中から注目を浴びているのはやはり原発の状況。原発の仕組みや放射能について詳しい人は少ないので、どうしても数字が一人歩きしている感じがしました。それゆえ、以下のような話が...。

「東京の放射線量よりもローマや香港の方が高い。だから東京は危険じゃない」
「放射能被爆を恐れて東京から飛行機で逃げ出したところ、機内で浴びる放射線量の方が東京より多い」
「茨城産の野菜は被爆している恐れがあるから中国産を食べることにする。だけどどっちが実際安全?」

もちろん、ローマや香港より放射線量が少ないからといって、東京に住んでいる人達が安心するわけでは決してないんだろうけど、ようは人体に大きな影響を及ぼすレベルでは「まだ」ない、ということです。3つめはホント笑うに笑えない...。

もう一つ気になったのは、「自粛」。mixiのニュースによればSMAPの中居君が「娯楽と自粛の間を模索中です」との発言をしていたそうですが、その気持ちは非常にわかります。

野球のナイターや東京ディズニーランドのように、電力不足の今大量に電気を食う娯楽というのは確かに自粛すべきかも知れません。しかしハッピーな言葉をちりばめた広告やCMまで取りやめて、東日本全域で喪に服す、というのはやり過ぎではないでしょうか?(西日本はどうなっているかわからないので東日本に限定して書いてみました)。

被災した方々や地域をおとしめるような(可能性のある)言動は当然「自粛」すべきでしょう。上記のように電力不足に拍車を掛けるような活動も制限が必要。でもそれを除けば、自粛はもうそろそろ終わりにして、「日常」を取り戻すべきでは?そうして消費によって経済を活性化させていかないと、ますます日本は暗い国になってしまいそうです。

金は天下の回りもの。使ってナンボです。そのことは以前blogにも書きました(消費救市!(シウファイガウシー))が、『消費救市(お金を使えば市場を救う)』なのです。萎縮せず、消費は日本を活性化させるんだ、とポジティブに捉えて、日常生活を取り戻しましょう。