2006年に放映された、『白夜行』初めての映像作品です。
山田孝之、綾瀬はるか主演、その他に武田鉄矢、福田麻由子、泉澤祐希、渡部篤郎、 麻生祐未、柏原崇、小出恵介、八千草薫、奥貫薫、他多数。平川雄一朗チーフディレクターの作品です。
TBSのウェブにまだ公式サイトが残ってました。
ここんとこ映画版も含めてすっかり『白夜行』の世界にはまっていました。
原作に一番忠実なのは、実はソン・イェジン主演の韓国版だと思います。それに対してこのテレビ版は原作では殆ど描かれなかった、雪穂と亮司の関係と2人の心情を大胆に解釈し、描いています。でも、それが違和感なく出来上がっていたので、その試みは大成功だと思います。
また2本の映画版、及び原作と大きく違う点がもう一点。それは、第1話の冒頭のシーンで、最終回のエンディングの一部を流して、そこから回想する形で本編に入ること。役者さんにとっては、最後のシーンを最初に撮るというのはかなりチャレンジングだと思うのですが、見事に世界観を映し出していると思いました。
主演の2人、そしてプロデューサーの石丸彰彦、チーフディレクターの平川雄一朗を始めとしたスタッフの多くは、実は『世界の中心で会いをさけぶ』のテレビ版を創り上げたチーム。僕は映画版しか観ていないのですが、石丸氏は「同じチームで敢えて成功体験を捨ててもう一回最高の作品を作りたかった」と、特典DVDで語っていました。そのチャレンジ精神は非常に素晴らしいし、まさに良い作品が出来たと思います。またセカチューテレビ版も観てみたいと思いました。主題歌は柴咲コウが歌ってますが、これもセカチューで歌ってくれたため、今回もと起用されたそうです。
実は僕は綾瀬はるかがあまり好きではありませんでした。巨乳グラビアアイドルだろ、とちょっと偏見で見ていたところがあり、彼女のドラマは全く観たことが無く、これが1本目。若干演技が甘い部分もありましたが、違和感のない雪穂を見せてくれたので、かなり見直しました。セカチューだけじゃなく、『ホタルノヒカリ』も観てみたくなりました。食わず嫌いはだめですね。
ストーリーはほぼわかっていて、泣き所も多いドラマだったのですが、泣けたのは実は特典DVDで石丸氏がクランクアップ後に「10年一緒に働いてきた平川さんが初めてチーフディレクターとしてがんばってくれた作品」と泣いたところだけ。そもそも本編じゃないし...(笑)