徒然なるエッセイ

『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズの村山由佳による、自身の殻を破ったという、第二のデビュー作的な恋愛小説です。

読んでいて、私小説かと思いました。というのも村山由佳自身、13年住んでいた鴨川を出て、離婚をして、東京に戻ってきていたのを既に知っていたから。

驚いたのは主人公に転機が訪れた場所として、香港を描いているから。えっそうくるか、と思いました。文章で描かれる香港、なかなか上手く書けていると思いました。

それにしてもこんな大胆な小説を書ける人だと思っていなかったので、驚きと共に新鮮な気分で読めました。かなりオススメです。