2011年の最後に、贈る言葉。

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本題の前に。今年Financial Times International MBA Rankingで6位という、幸先の良いスタートを切ったHKUST MBAですが、どうやら来年は評価基準が変わるため、下落は免れないようです。PT2年生のHideさんのblogにそのことが触れられています。

FT Ranking下降の予感 ~International の定義~ [MBA]:MBA生が香港で四苦八苦しながらグローバル化を考える

MBA OfficeとしてはこれまでFTのランキング評価基準を分析し、ランキングが上がるようにスクール全体の方向性を決めていたのだろうし、その戦略が成功して設立20年の大学としてはきわめて異例の6位というランクになったのでしょう。

Hideさんのblogにその戦略についても書かれていますが、ゲームのルールを理解し、徹底的に分析して勝利を勝ち取る、という意味ではきわめて妥当。これはランキングだけじゃなく、どんなゲーム(F1からビジネスまで)でも同じ。

そして状況を見てルールを作る側がルールを変えてくる、というのも良くある話。ルールが変わったら、またそれを分析してその中で勝てる戦略を考え、実行すればいい話。であるので、MBA受験生に贈りたい言葉は、ランキングを必要以上に重要視しないほうがいい、ということです。

前振りが長くなっちゃいましたが、ここからが本題。今日12月31日で、HKUST MBA FT2年生のHiroshiさんが香港を離れて日本に戻ります。彼と同じ会社、同じ社費でHKUSTにきていたもっくんも交換留学先のISBでの授業を終え、古巣に帰るし、彼等の同級生で私費留学のChiekoさんもいつの間にやら日本での就職を決めていて、1月から日本で働くとのこと。今年卒業の日本人2年生は皆就職は問題無かったようです。

ただ香港の金融業界で働きたい彼等の同級生にとっては、今年は2008年並に厳しい冬になりそう。HSBCやCitiが大量にレイオフしているし、他の金融機関も追従しています。採用が減っている上に競争相手が増えているのでは、相当しんどいでしょう。それでも、このくらいでへこたれるような学生はMBAには来ていないはず。きっと彼等も自分たちの進む道をつかみ取ると信じています。

前振りでランキングの話を書きました。MBAの評価、というとまず浮かぶのが知名度やランキングだったりします。しかし僕はそれ以上に、MBAの評価を高めるのは卒業生一人一人の肩に掛かっている、と考えています。

例えば、ハーバードMBAと聞くと、MBAランキングなぞみたこと無い人でも、高い評価をしているのはなぜでしょう?実はハーバードMBAは各種MBAランキングの上位に常にいるとはいえ、1位を取ることはあまりないのです。

それでも、ハーバードMBA=スゴイ、というのは、多くのハーバードMBA卒の卒業生達が、卒業後に成し遂げたことや、彼等の高いパフォーマンスが評価されているから、ではないでしょうか。

HKUSTはまだ20年の歴史しかない若い大学です。一時的にFTのランキングで上位に入ったとはいえ、まだまだその存在すら知られていない、と言っても過言ではありません。

その大学の評価を高めるのも貶めるのも、卒業生達の活躍次第。卒業し、古巣に帰っても、新しい職場に行っても、「HKUST MBA卒はすごいな」と周りをうならせるぐらいの活躍を常にして欲しいし、出来る、と信じています。

これが僕からの卒業生達への餞の言葉であり、自戒の言葉です。

さて、本年も徒然に書いてきたこのエッセイ。私事も仕事も忙しくて芸能関連のネタが多く、あまり香港特有のアウトプットが出来なかった(ので12月からやや軌道修正中...)のですが、来年はもう少し香港・中国華南地域特有のネタを書いていきたいと思います。よいお年を!