今月に入って、スキャン代行に関する提訴に関して、なにやら盛り上がっています。
「書籍の自炊代行は違法」作家・漫画家7人が提訴:Asahi.com
それに対して、色々な意見が出ていますが、気になったのは以下2つ。
さて、それを踏まえて。先日参加した香港商工会議所情報通信分科会にて、角川アジアグループの方が、アジアでのメディア戦略を講演して下さいました。
その時に出た話。中国での海賊版には角川グループも当然悩まされていたそうですが、一番の海賊版対策が実は角川グループによる正規版の発売だったそうです。角川グループが中国で正式に発売した漫画は、次々に市場から消えていったそうです。正規版が海賊版より安かったわけではありません。にもかかわらず、正規版が海賊版を駆逐したとのこと。
中国でも、多少高くても海賊版よりも正規版を求めるように、買い手の意識が変わりつつあるようです。
スキャン代行も、同じ解決策がつかえるのでは?スキャン代行ダメ、と提訴するよりも、電子書籍を出していけば、代行する必要がなくなっていくのではないかと思います。
将来的には再販制度も変更し、電子書籍は少なくとも紙よりも値段を抑えて出せるようにした方がいいのでないでしょうか。製造原価、流通費、売れ残り本に対するリスク等を押さえられるハズなので。
まぁ当面は同じ値段だとしても、まずは「出す」ということを始めるべきでしょうね。