中国国内の貧富の格差について、教育や戸籍制度など、日本では余り報道されない面から深く掘り下げた本です。
これを読むと、今の中国の社会制度では貧富の格差を広げ、さらに固定化してしまう状態。このまま続けば当然社会が不安定になるので、中国共産党としてはそれをいかにソフトランディングさせるか、というところに注力しているようにみえます。
また著者は中国の現状は日本のこれからを考える上でも試金石になる、と考えて上梓されたようです。細かいところまで非常によく調査されているため、中国社会を知る上で非常に好著だと思います。