『紮職』観ました。

陳偉霆(ウィリアム・チャン)主演、その他に曾國祥(デレック・ツォン)、徐偉楝、譚耀文、温碧霞(アイリーン・ワン)、詩雅(ミシェル・ワイ)、湯怡(キャシー・トン)、盧海鵬、林利等出演。陳翊恒監督作品です。

例によってあらすじは香港電影迷宮さんのblogでどうぞ。

■[見る][香港映画]《紮職》:2012-11-05 - 香港電影迷宮 blog

香港では久し振りのヤクザ映画。英語の題名もTriadとそのまんま。そのためIII級片です。陳偉霆のチンピラ姿、意外に似合っていました。絵や構図、音楽がいかにも、という感じで、東映ヤクザ映画に通じるモノがあります。

香港のヤクザも日本と同じ傾向があるのか、この作品で陳偉霆は香港大学卒のインテリヤクザを演じています。力でねじ伏せた旧世代とは一線を画し、インテリヤクザの躍進とその後を描いています。日本でも大卒ヤクザ、フロント企業などは既にお馴染みですね。

ちなみに劇中陳偉霆と曾國祥が朗豪坊(ランガムプレイス)を見ながら「商売がやりにくくなる」ってな事を言っていたのですが、僕がこの映画を観たのがまさしくその朗豪坊で、他の観客も笑ってました。

実は朗豪坊がある辺り、特に砵蘭街は昔から賭博と風俗で賑わう男の歓楽街。当然そこにはヤクザの縄張りがあるわけで、治安が悪い地域です。朗豪坊の出現により徐々に周りが浄化されていますので、それを劇中皮肉っていたのです。朗豪坊から少し離れるとまだまだその手のお店はたくさんあるのですが、しのぎが減っているのは間違いないでしょうね。

こういう状況のため、陳偉霆演じるインテリヤクザはショバ代やクスリなどから、企業フロント的なしのぎに変質していったという訳で。香港の事情を知らないとよく分からない下りかと思います。

結末は予想がつくものの、最後まで楽しめました。