東日本大震災時に総理大臣を勤めていた、菅直人による東電福島原発事故に関する総括です。
自身を否定するようなことは当然書かないだろうから、多少は割り引くとしても、当時の現場の空気感がよく分かりました。
彼の行動、決断が全てベストだったとは思わないですが、対策がない、情報が無い、という無い無い尽くしの中で最大限ベストを尽くしていた、ということは理解出来ます。
事故を起こさないマニュアルは整備されていても、「安全神話」を守るために、事故後の対策マニュアルが全くなかった、というのは、実は原発問題に詳しい人なら周知の事実。僕も1997年に『原子力行政の是非』というテーマで卒論書いていたときにその事を知って、「この国はヤバイ」と思ったモノでした。
それがこの事故のため、総理大臣から一般市民まで、ようやく本質的な問題に目を向けるようになったのは、とても良いことだと思います。
東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと (幻冬舎新書)
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