多様性の必要性

MBA留学で重要視する項目の1つとして、『多様性』が挙げられます。にもかかわらず、『多様性って本当に必要?』と疑問を投げかける某大MBA卒の人のツイートがあったので、こちらで必要な理由を書いてみます。

『多様性』が必要な理由は、「自分一人では知覚できない、もしくはするのが難しい知識・経験を得られること」です。卑近な例で言えば、仕事で社外用成果物を作ったとして、それをレビューし、最終承認する人というのは、基本的に自分以外の人が行うはず。これは「自分で作ったものに対して客観的に善し悪しを判断するのが難しい」からそういうプロセスが入るのだと思います。作成者と違う視点でレビューすることで成果物の質を上げる、というのは、『多様性』による質の向上と言えると思います。

『多様性』と言っても、別に国籍の多様性にこだわる必要は無くて、世代、性別、出身地域、受けてきた教育レベルなどで多様性の恩恵を得ることは出来ます。そういう意味で、『多様性は大事。しかし国外留学だけが多様性を求める唯一解ではない』とは思います。

しかしながら、国籍の違う人達との交流によって、自分の中の常識が試されたり、自分一人では発想し得ない考えやアイディアにぶつかることも多く、その経験からの学びというのは何物にも代えがたい、と考えます。また一度そういう状況にどっぷり浸かった後は、多様性の低い環境へ戻った後も、『こういう時、法制度の違う○○の国の人間だったらどう考えるだろうか?』というような意識を持って考えるクセもつくでしょうから、海外留学による多様性の高い環境での学び、というのはかなり重要だと思います。

もちろんそれが行き過ぎると「あいつは外国かぶれだから」となってしまうので、なんでもかんでも海外の多様性を援用するのは考えものだとは思いますけどね。