今日で香港が中国に返還されて17年が経ちました。毎年この日は恒例の市民デモが行われます。それが「七一遊行」。ヴィクトリア公園からスタートし、中環まで、一般市民の皆さんがデモ行進を行うのです。
COCONUTS HONG KONGの「Photos: Hongkongers flood Central streets for pro-democracy July 1 protest」より写真を使わせて頂いています。こちらのサイトに当日の写真が他にも多数あります。
僕も毎年横目で見ていたりしましたが、今年はたまたま銅鑼灣で夕方まで遊んでいたので、帰りがてら灣仔までの区間を一緒に歩いて参加してみました。
参加したのは18時半過ぎからでしたがまだまだ銅鑼灣でも人の海!
主催者発表で51万人、警察発表で98,600人の参加とのこと。二つの数字にギャップがあるのはいつものことですが、今回は流石に警察発表は過小評価しすぎでしょうね。2003年以来の参加者数という話ですが、まさにそれを実感するくらいの人の多さでした。
中にはこんな主張をしている人々もいましたが...。
全体のデモの趣旨は香港における民主化要求、なのですが、便乗で色々政治主張する人がいます(笑)こういうのも含め、香港の立ち位置と良さが再認識できます。中国に返還されたとはいえ、香港(そしてマカオも)ではこのようなデモが許され、また様々な政治的主張をすることを許されているわけです。中国でこんなことしようとした時点で潰されるし、上手く開催までこぎ着けてもすぐに人民解放軍が出てきて...ということになりかねませんから。
一緒に見ていた香港人の友人は少々冷ややかで、これまでもデモに参加したことは全く無かったそうです。なぜならデモに参加して何かが変わるわけでもないし、そもそも現状に不満があるなら対抗案をもって話をすべきで、権利を主張するだけだとクレクレ君だよね、とのこと。
もちろん、デモに参加している人々に具体的で建設的な意見を持っている人達ばかりではなく、現状を少しでも変えたい、という想いだけで参加しているのだろうと思います。重要なのは中国の中でこういうことが出来るのは香港だけであり、また主張しつづけなければなし崩し的に中国政府の思うままになってしまう可能性が高いということ。オリンピックじゃないけど「参加することに意義がある」デモだと思うのです。
そのうえで優秀な人達、政治家、官僚が、民衆の想いをくみ取り、現状を変えるための対抗案、次善策等を練ってもらえば良いのでは無いでしょうか。
僕自身は香港人では無いので、香港の中国化が加速したら逃げ出すという選択肢を持ってはいますが、出来る事ならば今のまま香港独特の立ち位置を保持して欲しいと思ってます。なので、今年はデモ行進に参加してみたわけです。