創業家で元会長の井植敏に直撃インタビューしたところから始まる、三洋電機の歴史おさらいと経営が傾き始めてからの軌跡を元社員達への取材を元に描いた本です。
似たような本として以前山一證券の最後を綴った『しんがり』を読みましたが、そちらの方は会社清算に伴う現場の社員達の話を綴ったものでした。こちらは再出発した社員達のその後にも迫っています。
大企業に就職したと思っていたのに、気がついたら会社が吸収合併され、自分たちの居場所がなくなってしまう。今の自分の立場を考えながら読みました。どんな大企業で働こうとも、フラットな時代いつ何時どうなるか、わからないので、そうなったときにも自分の価値を認めてもらえるような働きをしないとな、と考えさせられました。