『黒子の流儀 DeNA 不格好経営の舞台裏』読了

DeNA創業者の南場さんの本『不格好経営―チームDeNAの挑戦』を、別の視点から描いた本書。僕の書評でも触れた、春田さんによる自伝的な本です。

前半は春田さんご自身の辿ってきたキャリアを、中盤以降はDeNA内部の動きや横浜ベイスターズの買収劇の話等、「今だから(ある程度は)言える話」を盛り込んでいて、あっという間に読み終えてしまいました。

本書を読んで改めて、南場さんの強み、創り上げたものは良い人材を採り、育て上げて強い組織を作ったこと、という点だなと思いました。だからこそ個人商店にならず、マネジメントが変わってもぶれないし、業績を伸ばしていける。僕の南場さんの本の書評ではサイバーエージェントの藤田さんと比べましたが、ソフトバンクの孫さんと比べても、このあたりを強みにし、成功したベンチャー企業・創業者というのは希有な例ではないでしょうか。どうしても個人商店的で、創業者がいなくなったあとの会社の成長曲線が描きにくい会社が多いと思います。

黒子の流儀 DeNA 不格好経営の舞台裏
春田 真
KADOKAWA/中経出版 (2015-04-12)
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