『台湾とは何か』読了

今年発刊されたばかりの、台湾の政治、経済、歴史について考察した本です。今年一番の話題は民進党蔡英文の総統選出であり、そこも本書には盛り込まれています。この2016年の熱い政治状況から始まり、国民党と民進党による政治の動き、そして中国との付き合い方の変化など、非常によく纏めてあります。

また本書発刊後の話に繋がりますが、南シナ海の領有権に関しても、フィリピン及び中国と台湾がそれぞれ主張しているのですが、その辺りについてもよく纏めてあり、ハーグ国際仲裁裁判所の判決内容を理解する上でも役に立ちました。

日本にとって近くて遠い隣人、台湾。旅行先としてだけではなく、もっと深く良く知る必要があると思いますが、本書はその手引きになると思います。

台湾とは何か (ちくま新書)
野嶋 剛
筑摩書房
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