『中国メディアの現場は何を伝えようとしているか』読了

中国国内で2013年最も読まれた本、かつAmazon.cn年間売上1位を記録した『看见』。この本の著者である柴静へのインタビューも含めて、『看见』を編集して書かれたのが本書です。

柴静は中国中央テレビ(CCTV)の女性キャスターとして著名。CCTVというと、西側諸国では中国共産党の官製メディアとしてのみ認知されている状況ですが、本書を読むと必ずしもそういう側面ばかりでも無いと言うことが分かります。

少なくとも柴静とそのチームが属している部門では、共産党の検閲の範囲でぎりぎりまで挑戦し、社会問題に関わる人々の目線をくみ取った報道をしているようです。そのような報道が中国でもされているという事実を知るだけでも、非常に良いきっかけになる本だと思います。