関西学院大学で知りあった日中の男女。婚約し、彼女の親元北京に戻った直後に発覚した乳がん。まるで韓国ドラマのような、実際のお話を、乳がんで奥様を亡くされた男性と、奥様のお母さん、そして奥さんが生前に残したメモを元に構成された本です。
元々は奥様のお母さんの手記『在天国祝福你』が中国で出版され、ベストセラーに。それに触発されて、男性が日本語版を出版したようです。
日中の家族による7年間の軌跡。様々な困難にぶち当たって過ごしてこられたようですが、亡くなられた奥様の健全な魂と強い意志により、男性も、家族も、成長し、救われたのだろうと思える内容でした。
国家対国家という枠組みでは緊張が高まっている昨今ですが、この緊張を解きほぐすのは政治家だけではなく、この本の主人公達のような市井の人々による、相互理解も重要だと思います。