2014年に台湾で発刊された、鴻海のCEO、郭台銘(テリー・ゴウ)に関する著書『鴻海帝國的背後機密』の日本語訳です。日本語訳は2016年発刊。
正直郭台銘礼賛本、という感じではあります。鴻海がどのような経緯で生まれ、郭台銘がどのような考えを持って経営し、ビジネスを拡大させて行ったのか、事細かに、また重要なポイントについてはいくつもの章で何度も出てきます。
個人的に今の仕事で出しているキャッチフレーズと全く同じで驚いたのが「大きな企業が小さな企業に勝つのではなく、素早く動いたものが勝つ」という下り。郭台銘の凄みは独裁ということもあり意思決定が徹底的に早く、競合が追いつけない速度で動いていくことと、顧客へ正しい付加価値を提供し目先の利益にこだわらないところでしょう。
シャープ買収について日本語版では若干加筆されているようですが、シャープ経営陣の意思決定の出来無さには郭台銘もかなり苛ついていたようです。まぁこれは誰でも苛つくと思いますが(笑)