元住友銀行で、その後楽天副社長やリミックスポイント会長等を務めた著者による、イトマン事件の舞台裏を明かした暴露本。
著者はblogも書かれてますが、13万部も売れたらしいです。少なからぬ数の当事者が既に鬼籍に入られているとはいえ、この暴露話は強烈だったと思います。住銀OBの間でも話題に上がったに違いありません。
イトマン事件はバブル経済末期の1990年前後のお話ですが、たった20年前の話なのになんと時代錯誤的な、と思ったのは、住銀上層部が社内権力闘争に血道を上げているところ。他にやること山ほどあるだろう、と思うんですが、当時のサラリーマンというのはこういうものなんでしょうかね...。
それにしても、著者は女性問題で住銀も楽天も辞め、さらに13万部の印税も離婚した元奥様に押さえられているとは...東大出て住銀入ったエリートですが、アスペルガー症候群でADHDであることもインタビュー記事で告白しており、なるほど...と思わざるを得ないです。特に本書は本当に読みにくかった...過去の自身のメモを元に時系列に書き出してありますが、読み手を意識しないで書かれているなぁという感じでした。