以前読んだ『習近平暗殺計画 スクープはなぜ潰されたか』の主題である、習近平暗殺計画について本書でも冒頭からより具体的に書き出しています。『習近平暗殺計画 スクープはなぜ潰されたか』では最低2回暗殺未遂があったとだけ書かれていますが、本書では2015年8月に起こった天津での大爆発事故が実は習近平暗殺未遂であった、という一見大胆な推測から始まっています。
天津の事故は多くの謎に包まれていましたが、本書で記者が調べてまとめ上げた推測には一定の信憑性があり。その後習近平暗政権の舵取りについて、内政・外交両面から掘り下げて記しています。本書発刊は2016年10月ですが、外交部長の王毅が2018年に国務委員へ昇進する事や、習近平が国家主席の任期2期10年を撤廃する事等、当たっている予想もあり、今後の習近平政権の動きを掴むのに非常に良い本です。