『ハゲタカ』だと某書とかぶるから、と著者が名付けた『ハイエナ』ファンドを中心にした金融小説。
実話を基にした、国家のジャンク債を買いあさってその国を訴訟に引っ張りだし、勝訴して額面元本+利子を得て膨大なリターンを貪るというファンドがいるとのこと。その一例で、本小説の中でも中盤から後半にかけて出てくるアルゼンチンのケース、実話についてはこちらの記事。
アルゼンチン、債務返済で米ファンドと合意 5300億円支払い:日本経済新聞
ファンドの名前等は変えてあるものの、まさにこのケースが小説の中でリアルに描かれていました。その他のケースも同様だと思われます。こんな世界があったのかという意味で驚き、勉強になりました。長編小説ですがあっという間に読み終わってしまいましたが、金融や法律の専門知識が無いと読み続けるのは辛いかも知れません。