3人の幼児子育てを16年に渡って実践した経済学者が、自身の経験も踏まえながら、主に東京都における待機児童問題に取り組んでいらっしゃいます。
なぜいつまでたっても待機児童問題が解消しないのか。それは社会主義的政策が認定保育園に適用されており、官が民を圧迫するという典型的な悪手になっているため。
またこれが既得権益者でがっちり守られている上、認定保育園に入った親はその制度を守る側に回り、入れなかった親たちは若く組織としてまとまっているわけでもなく、また幼児期間が過ぎれば他人事になってしまう性格の問題のため、既得権益で守られた規制を崩すことが出来ず、今に至る、という状況のようです。
本書を読むと、小池知事への批判は多いものの本件に関してはかなり上手く対処しているのだなぁと思いました。とはいえ著者含めた関係者の考えている待機児童問題解決はまだ道半ば。是非とも頑張って引き続き取り組んでい頂きたいです。
