『林檎の樹の下で(上)(下)』読了

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アップルやスティーブ・ジョブズ、マッキントッシュに関する本は山ほど出ていますが、本書はソレとは一線を画しています。それは本書の対象が日本におけるアップルの事業展開。日本のマイクロソフトに関しても結構な本が出ていますが、こちらは西の神童と言われた西和彦が米国マイクロソフトの副社長をしていたこともあり、初期のマイクロソフトにとって日本の影響が非常に大きかったからだと思います。

本書を手に取るまで僕も確かにアップルの日本での話は全く聞いたことが無く、知っていることといえばマッキントッシュが日本ではキヤノン販売が総代理店をしていたことくらい。本書ではそれよりも前の時代に遡り、以下にしてアップルの初期製品が日本に持ち込まれ、日本市場対応をしていったのかが見事に描かれています。

驚いたのは30年も前の話なのに未だに通じる話として、日本市場向けのローカライズ、特に日本語入出力に関する部分。あのスティーブ・ジョブズでさえ、日本語がないと売れないのはダメな営業の言い訳と言い、まともに対応しなかったこと!この手の話に僕も悩まされていたり...。アメリカ人は世紀が変わっても考え方は変わってないのかなと思ってしまいました。

本書はホリエモン主導の復刻版とのこと。復刻してくれて本当にありがたいと思いました。