香港中文大学研究生の石井さんが編者となって出版された本書。
そのタイトルの通り、香港に住む様々な背景を持つ人々のストーリーを取りまとめたもの。これを読めば、ニュースなどで描かれるような、黄か青かのようなシンプルな分断ではなく、多種多様な人々の思いで社会が構成されていることを思い出させてくれます。
石井さん自身書かれていますが、諸条件のためどうしても黄色もしくはそちらに近い人々の話が多くなっていますが、当然青色の人々には彼等のストーリーがあるはず。そういう声をもっと拾えれば、より多面的に2020年時点の香港社会を描けたかも知れません。理想論でしょうが。