2019年に発刊された本書は、テンセント側からの発案だったそうで、社歴の途中経過、という感じです。
日本ではテンセントがどのくらいの影響力があるのかわかりにくいでしょうから、入門編としては非常によくまとまっていると思います。僕自身は2007年香港科技大学MBA留学時、中国人クラスメート達とのやりとりのためにQQを使い始めたので、割と馴染みがありましたが、本書を読んでQQが今も微信と並行して提供されているのにビックリ。てっきり微信が全て置き換えたのかと思っていました。
実のところテンセントの経営陣は本書でも書かれているように馬雲(ジャック・マ)のように外に出て色々語るタイプではないので、謎に包まれている部分も多かったのですが、本書ではテンセント側からの発案ということもあり、黎明期から2018年頃までのテンセントがよくまとまっています。
昨今の中国政府による規制強化でテンセントもどうなるかわかりませんが...。