『パソコンウォーズ最前線』読了

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1988年発刊の本書。既に答えを知っている状況で読んだとはいえ、大変興味深い内容でした。

どういうことかというと、本書では徹頭徹尾IBMのOS/2が天下を取る前提で書かれているのです。それが間違いであるのは、Windows 11がリリースされている昨今よく分かっているわけで。32ビットパソコン時代にOS/2がメジャーになる想定で、当時の日本のパソコン業界の重鎮達へインタビューしている内容で、当時のパソコン業界の動き、考えが色々見えて面白いです。

残念ながらOS/2は、その出来の良さにもかかわらず、マイクロソフトと不仲になってしまい、マイクロソフトがOS/2の開発リソースを別プロジェクトに異動させてWindows NTを創り上げてしまった上、Windows 3、そして95が絶大な人気を博してしまったため、ほとんどシェアを取れないまま終わってしまいました。

以前書いたように、僕はOS/2もWindows NTも両方メインで使っていたので、個人的な思い入れがあるのですが、メジャーじゃないというのは色々利用していると難しい部分もあるなと。その時の経験が、今僕がAndroid OSの携帯を全く考えずiPhone一択になっている理由かも、と思いました。