2021年香港立法會選挙まであと少し

先日家にも無事投票通知カードが届きました。その封書の中にはご丁寧に自分の選挙区で立候補している方々の簡単なプロフィールも入っています。日本より至れり尽くせりな気がするのですが、今の国内選挙事情はどうなんでしょう?

さてその選挙について、日本から香港や中国の動きを見ているふるまいよしこさんのレポートに詳細が載っています。

中国が「香港の重要選挙」を思うままに操る...その「あまりにトンデモない方法」:現代ビジネス

2020年の国安法施行後、香港の政治が急速に中国化しているため関心が薄れていたというのが正直なところなのですが、このレポート読んで驚きました。2019年に大量当選した区議会議員の多くが辞職をし、329議席が未だ空席のママとのこと。それで区議会が回るの?とも思うし、普通なら補欠選挙なりを行うと思うのですが立法會選挙を控えてか、何も手を打たない香港政府。

さらに、親中派一色と思わせないために非建制派(=非制度派/非親中派)に今回の立法會選挙をボイコットしないよう、つまり立候補するよう煽っているとのこと。関心が薄れていたとはいえ、こんな状況になっていることを知らなかったを恥ずかしく思います。無理矢理お膳立てまでして非建制派を選挙に引っ張りだした上、親中派で議席を埋められれば、政府としては「これが香港居民の信任である」との御旗を立てるつもりでしょう。

政治が中国化するというのはこういうことか、という実験を見せられているようです。

では投票はどうすべきか。先だって香港政府は選挙に行かないことや白紙投票することをそそのかすと国安法違反になるという法令を成立させており、香港内でICACが取り締まりをしています。「そそのかす」、つまり世間一般に投票棄権もしくは白紙投票を扇動することは罪ですが、自身が棄権もしくは白紙投票すること自体は罪にはなりません。ので、2019年の区議会議員選挙に比べると投票率は大幅に下がるという予想もあります。

2019年のデモを通じても変わらなかった香港政府に対して、今香港居民に残されている手段は選挙投票くらい。親中派が圧倒的優位な状況ではありますが、それでも棄権や白紙ではなく、選べる選択肢の中で最善を尽くすことが重要だと思っているので、選挙には子連れで行きます。