『ゴーン・ショック! 事件の背後にある国家戦略と世界経済の行方』読了

前半がゴーン逮捕に絡む一連のお話、後半が米欧などの政治の話を引き合いに出しながら、ゴーン逮捕劇の駆け引き等を纏めています。

著者の名前はよく見たので初めて買ってみましたが、陰謀論でしかない、というのが正直なところ。前半のゴーン逮捕に関する話も、マスコミが垂れ流した情報を纏めただけだし、彼の功績もまともに評価していません。この時点で著者の言説は眉唾物でした。V字回復はコストカットしただけだ、とか、2万人もクビを切った悪者、とか。

そもそもルノー・ゴーンが日産救済に入ったのは、コストカットすら出来ず、赤字を垂れ流し続けて倒産の危機に陥ったからでしょう。2万人の人々は大変な目に遭ったのは理解しますが、ゴーンが来ずに社内でまたサラリーマン社長を選んでいたら倒産して10万人以上の雇用に影響があったのでは?そういう事を敢えて書かず、人目をひきやすい部分だけ取り上げて批判している時点でダメですね。

本の終わりに著者の経歴がありましたが、なんと日本大学法学部の先輩だったようで...うーむ...。