僕とほぼ同世代の著者が、世界最強の投資銀行と言われるゴールドマン・サックスをクビになるところから本書はスタート。
著者の社会人経験の中で、次世代にどのような社会を残すべきか、様々な壁にぶつかりながら突き進んできた道を示しつつ、読者に自分達でも資本主義のあるべき姿を考え、理想に近づけるべきと説いています。
著者の一つの解は、政策保有株の解消。これ、こないだ読んだばかりの『関西スーパー争奪』に出てきてましたが、著者も本書を参照しつつ、きわめて日本的な商慣行で、今の日本には必要悪ですらないとして解消に努めてきた道筋を紹介されています。
また本書第二章は日本が活力を失ってしまった理由について、非常によくまとまっていて、読んでいて丸ごと英訳して外国人上司達に読ませたい!とまで思いました。そうそう、こういう理由で日本では新しい取引先からの購入はすすまないのよ、と首をブンブン振りながら読んだのでした...。